寄生主が体内から出て行っても寄生主のために戦うイモムシ

via /.J

http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080714_parasitism/

記載されている論文によると、ある種の蛾の幼虫に寄生するコマユバチ科の寄生主は、幼虫(イモムシ)の体内を食い荒らしたあとに、イモムシの身体から出てきてサナギになるのですが、この寄生されていたイモムシがしばらく死なないでいて、サナギを外敵から守るような行動を見せるそうです。

natureの記事
http://www.nature.com/nature/journal/v453/n7197/full/453863a.html

論文本体
http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=2386968
PLoS ONE. 2008; 3(6): e2276.
Parasitoid Increases Survival of Its Pupae by Inducing Hosts to Fight Predators

すげえ。
Supporting Informationに動画もある。



gigazineでもうひとつ見つけた「寄生主がカタツムリを操る」動画。
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070106_leucochloridium/

吸虫類のLeucochloridium(ロイコクロリディウム、あるいはレウコクロリディウム)はかなり一風変わった有名な寄生虫で、幼虫の時にはカタツムリに寄生します。寄生されたカタツムリは普段は鳥などに見つからないように葉っぱの影などにいるのに、寄生虫に操られているかのように目立つ場所へと移動していきます。それだけならまだしも、この寄生虫はカタツムリの触角に移動し、戦慄すべき動きを行って、鳥の目を引きます。そして案の定、カタツムリは鳥に突っつかれて食べられ、この寄生虫は鳥に寄生するというわけ。さらに鳥の中で成虫になると、今度は幼虫を含んだフンがこの鳥から排泄され、そのフンをカタツムリが食べて……という恐るべき繁殖サイクルを繰り返すわけです、恐ろしい……。